瀬戸夏子『をとめよ素晴らしき人生を得よ』(柏書房)
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こんにちは!詩歌コーナー担当より、新しく入荷した本についてご紹介します🔅
今回は、8月10日に刊行された『をとめよ素晴らしき人生を得よ 女人短歌のレジスタンス』です。
この本は短歌について書かれていますが、伝記エッセイなので、文学史やフェミニズムに関心のある方にもおすすめしたい一冊です。
短歌が好きな方にとっても、今まであまり触れる機会のなかった時代の短歌を読むきっかけになるのではないかと思います。
勉強のために読むぞと身構えなくても、その時代を生きた人々の生の物語は、ただそれだけで興味深くて、最初からずっと面白く読めてしまいます。
個人的には、「はじめに」の文章がとても心に響きました。
”いまこの時代においても切実に必要とされている、あるいはわたしたち自身の姿にもよく似ている彼女たちの物語が存在することによって救われる、あなたたちに向かってこの本は書かれることになる”
瀬戸夏子『をとめよ素晴らしき人生を得よ』(柏書房)「はじめに」より
遠い昔の話ではない。会ったこともない知らない人たちが、現代の自分と同じようなことで悩み、でももっとパワフルに生きぬいて、その地続きに今があるということがよくわかる、とても貴重な一冊でした。
お手に取っていただけたらうれしいです♬
(詩歌担当Y.A.)