名探偵不在!? 各登場人物の多視点で推理する新感覚ミステリー 『私雨邸の殺人に関する各人の視点』 渡辺優 双葉文庫
最新号
名探偵不在の中、1つの事件を登場人物の各視点から推理していくといった一風変わったミステリーを今回はご紹介します。
本来のミステリーは、名探偵などの推理役や主人公のバディ役などがいて事件を解決していきますが、
今回スタッフY.Kがご紹介する書籍は、一切そのような役割を持った登場人物は存在しません。
『私雨邸の殺人に関する各人の視点』 著者:渡辺優 出版社:双葉文庫
<あらすじ>
嵐、密室、そして、名探偵不在——。
舞台は孤立した別荘・私雨邸。
そこに集まったのは、ミステリー好きの大学生やチャラ男、自殺未遂をした青年、地方出版社の雑誌編集者など、総勢11人。
密室で持ち主の老紳士が殺され、颯爽と名探偵が現れるはずが……いない!?
「一体、誰が事件を解決するのか?」
不安は募るばかりだが、暴かれるのは全員の意外な招待とドロドロの人間関係。
バラバラな視点で進む物語が、いつしか事件解決へと導く。
一気読み必至の新感覚ミステリーがついに文庫化で登場!
<こんな方にオススメ>
・王道ミステリーに少し変わったテイストが入った小説を読みたい方。
・一気読みできるミステリーをお探しの方。
・館ミステリーがお好きな方。
【A】視点、【B】視点、【C】視点と語り手が交互に代わることで見えていた景色がガラリと変わる作品となっています。
物語が進むにつれて、A、B、Cの視点だけではなく、D視点、E視点など徐々に増えていくのも面白いポイントとなっています。
一番最初の視点は【A】視点ではなく、【X】視点というのもなんだかミステリーの不穏さを醸し出しており、
読者への挑戦状のような叙述になっています。
ミステリ小説のアプローチはとても新鮮で新感覚ですが、謎解きの部分や、
犯人は誰か? トリックは? などとてもフェアに描かれていてとても読みやすい構造になっています。
ご興味がございましたら、お手に取ってご一読くださいませ。
スタッフY.K